mark 学芸員ってこんなことしてるよ

皆さんは博物館で働く学芸員という職業をご存知でしょうか。

・学芸員の仕事って博物館や美術館で解説するアレでしょ?
・なんかよくわかんないけど何でも知ってるんでしょ?
・古いものやよく分からないものを集めたりしてるんでしょ?

皆さんのイメージとしてはこんな感じだと思います。
今回はそんな仕事内容や今行っている仕事についてちょっとご紹介します。

学芸員の仕事内容はざっくり話すと研究・調査、収集・展示普及(教育普及)・保存・管理・その他…という感じです。
実はこのその他の部分に、例えば天然記念物(動物とか植物)が死んだり枯れそうだから死体を処理したり樹木医さんを呼んだり、管理している施設にハチの巣が出来たから退治しにいったり、草が生えてきたから草刈りをしたり、特別展に向けてポスターを300枚を折る内職をしたりしています。(しかも遠野市立博物館は市が管理しているものなので、博物館の仕事だけではなく市役所のお仕事もプラスされます。ひえ)

もちろん調査や収集も行っており、市民の方から情報をもらって調査に行く、なんてこともしています。文献や古文書の記述はもちろん重要ですが、今を生きている方から聞けるお話はなんといっても貴重です。
学芸員はなんでも知っている、という風に思われますが私たちが自分で調べて知識を得るには限界があります。
(実は私たちも知らないことは主に一生懸命本を読んで調べています。博物館で所蔵している古文書などからも知識を得ることが出来ますが、とりあえず最初は今ある本を片っ端から読みます。)
特に人の生活や文化や言葉などを残す民俗学ではなおさらです。
昔から住んでいる家や大切にしているモノがある、ずっと続いている行事や風習を今も行っている、昔はこんなことがあったなあと世間話をする……実は私たち以上にその土地で暮らす方々のほうが「学芸員」に近い存在なんですねえ。

そして今現在、博物館では夏の特別展に向けて準備の真っ最中です。
当館は夏と冬に大きな特別展を開催しているので、今の時期非常に忙しいです。やばいです。
まずテーマを決め、展示する資料を決め、展示方法を決め、資料を借りる場合はどこの博物館に借りるか決め、実際に資料を見るために出張に行き、その博物館と交渉・相談し、その間に特別展のチラシ・ポスターのデザインや載せる情報を決め、また戻って資料を借りに行く日程を決めつつ必要ならば美術品専用輸送車の手配をし、さらにその間に発行する特別展の本の制作に取りかかります。ちなみにこの間にチラシやポスターも出来上がってくるので全国にばらまいたり、特別展略して特展以外のイベントを計画したり、
他所の課のお手伝いに駆り出されたりします。

ね、すごいでしょ。

ちなみに当館では博物館を担当する職員は全部で3人しかいないので、3人で一生懸命ぐるぐる仕事をします。
現在博物館の職員は全国的に減少傾向にあります。
(きっと、大した事してないから少ない人数でもどうにかできるだろ?とか思ってる方がどっかにいるんでしょうね。)
さらに学芸員は年齢を重ねてからも活躍できる仕事なので、若い学芸員が育ちにくいという点もあります。

そんなこんなで今は夏の特別展の準備中です。
今年のテーマは「遠野の神様」
普段、個人の家で祀られている遠野物語に出てくる神様も展示しますので、この機会にぜひご覧ください!!

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