mark 俳句と石碑

 今回の石碑調査では面白い石碑を見つけました。

土淵地区センター前の石碑

上の写真は、土淵地区センターの前にあった「あすなろ俳句会」の石碑です。「追慕」とあるので、すでに亡くなった会の人の為に作品を挙げ偲ぶものです。この石碑は平成5年に建立されたものです。
 この中で私の気になった作品は、「雪女 曲り家の馬 眠らせず」遠野物語にちなんで遠野の冬の寒さがうかがえる句だと思います。
 これまで紹介してきた、「金毘羅大権現」や「馬頭観世音」の石碑とは年代も毛色も異なりますが、俳句を通じて遠野の情緒を読み取ることができます。

【菊池】

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mark 石碑調査続報

 今回は土淵町の中心部を調査しました。これは伝承園の入り口で調査した石碑です。

庚申塔の意味は・・・

中心に「庚申塔(こうしんとう)」と掘ってありますが、庚申とは、干支の庚(かのえ)申(さる)の日を意味し、この日は三尸(さんし)の虫が人の体から抜け出して天帝にその人の行った悪行を告げ口し、寿命を縮めてしまうという恐ろしい日なのですが、この三尸の虫は人が眠っている間しか抜け出せないので、この庚申の日だけ徹夜して三尸の虫を体内に抑えておくことを「庚申待ち」といいます。この庚申塔は庚申待ちを3年18回行った記念として建てられたものだそうです。

前に調査した庚申塔です

 これまでの調査でもこの庚申塔が多くみられました。年代は主に安政、弘化年間に多く、土淵町では庚申信仰が盛んだったことがうかがえます。

【菊池】

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mark 刀剣の手入れ

博物館が所蔵する資料のなかに、刀剣があります。
市内の神社や個人から寄贈・寄託されている刀剣や、市が所有する指定文化財の太刀など約20振の手入れをしました。
博物館実習に来ている大学生3名が参加して、当課の課長の指導のもと初めて本物の刀剣に触れます。
  
目的は錆びを防ぐことです。
刀剣の多くは白鞘に納められています。時代劇などで侍が帯びている刀は拵(こしらえ)という、塗の鞘に納められていますが、この中に長期間入れたままだと刀が錆びやすくなります。
塗がほどこされていない白鞘は空気の状態に合わせて呼吸をし、鞘内の湿度を調整してくれるので保管に適しています。

まずは課長がお手本を見せてくれます。

まず鞘を払う

目釘を抜いて柄とハバキを外す

抜いた目釘は柄に戻しておくとよい

打ち粉は砥石を粉末状にしたもので、古い油を吸着させるために打つ

打ち粉をぬぐう

油膜で刀身の錆を防ぐために油を塗る。多すぎても油焼けを起こすので注意

光にかざして刀身をチェック

外した時と逆の順序で柄と鞘を戻し終了

槍や薙刀も同じ手順で手入れをしますが、刃をぬぐう時にはより注意を払わなければいけません。 刀剣と違い両刃で、穂先がほんの少し厚くなっているものもあるためです。 今回手入れをした刀剣の中には、県指定有形文化財の太刀もありました。(刀身に油を塗っている写真) 銘に「永和二年八月 日 寶壽(ほうじゅ)」とあり、永和2年(1376)に作られたことが分かります。 この太刀には3か所も打込み跡があり、実戦で使われた際の傷であることが伺われます。 当たり前のことですが、これらの刀剣類は容易に人を傷つけてしまえる道具です。「うっかり」や「おふざけ」は自分だけではなく周りの人にも危険です。 刃渡り15センチ以上の刀、薙刀、槍は届け出が必要な「刀剣類」であり、許可なく所持したり、定められた取扱いに違反すると銃砲刀剣類所持等取締法により罰せられます。 刀剣を取り扱う際にはくれぐれもご注意ください。 【松浦】
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mark バッタと石碑

 8月なのに雨が降る日が続きますが、晴れた隙を狙って石碑調査に行ってきました。今回は久保、野崎周辺を調査しました。
午前中に原っぱを歩きその後、軽トラックに乗り込んだところ、なにやら私の足がモゾモゾするので何か入り込んだのかと思いズボンをゆすってみたら黄色い素早いものが飛び出してきました。それはバッタでした。それもなかなか大きいものでした。バッタ嫌いの方もいらっしゃるでしょうから写真は上げません。
 今回の調査では「馬頭観世音(ばとうかんぜおん)」の石碑の割合が多かったです。「馬頭観世音」の石碑は、近世以降、馬車や荷台引きに使用していた馬が道の途中で亡くなったときに、供養するために造られたものもあり、そこから馬だけではなく、動物全般の供養塔として建てられていったという説もあります。また、遠野には「南部曲り屋」に代表される古い家屋が多く存在し、遠野の人と馬は密接な関係にありました。馬頭観世音の石碑が現在も多く残っているのは、遠野の人々が昔から馬や他の動物とともに生き、現在もそれを大切にしているからではないでしょうか。

馬頭観世音の石碑その1

馬頭観世音の石碑その2

これからも引き続き報告をしていきたいと思います。 【菊池】
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mark 石碑調査続報

 土淵町の石碑調査に向かいました。雨が降りそうだったけれど、「降られる前に調査してしまえ」と勢いで飛び出しました。そして大降りに出くわしました・・・(しばらく車に避難しました)雨が落ち着いた後、調査を再開しました。今回は栃内、山崎方面の栃内観音様から金勢様、光岸寺を調査しました。

光岸寺のこの仏像を調査中に・・・

 この仏像を調査中、先輩の伊藤さんがけがを負ってしまうというアクシデントがありました。(今はピンピンしています)引き続き調査していきたいと思います。

【菊池】

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