mark 特別展の見どころと楽しみ方を紹介します!!


7月19日(金)から9月23日(月・祝)まで夏の特別展「遠野物語と神々」を開催しています。
今回はその見どころや楽しみ方を少しだけご紹介します!!

◆見どころその1【オシラサマ大集合!!一番古いのはなんと約500年前!!】
今回の展示で最も展示の点数が多いのは、遠野でも有名なオシラサマです。オシラサマがどういう神様かは、是非博物館のカッパアニメ「オシラサマ」をご覧ください。
(または、『遠野物語』および「遠野物語拾遺」に載ってますよ)
今回は博物館に寄贈・寄託されたオシラサマや、他の博物館からお借りしてきたものも展示しています。
その中でも一番古いものは1592年のオシラサマ!!これは遠野地方で採取され最古の紀年銘があるものです。(碧祥寺博物館からお借りしました)
1592年だとまだ関ヶ原の戦いすら起こっておらず、豊臣秀吉がまだ存命の時代ということになります。歴史の流れを感じますね。
ちなみに当館が所蔵しているオシラサマで一番古いものは1594年もの。1枚の布を2人で着ているオシラサマです。
是非、博物館で探してみてください!!

◆見どころその2【めっちゃ可愛い!!便所の神様】
岩手県にはあまりなじみのない便所の神様も展示しています。(県南の方はもしかしたら祀っているかな?)
便所は昔からお産や子授けに関係がある場所として、神様や人形を祀る風習が各地にあります。
宮城県でもその風習がありましたが、現在は祀る家も少なくなってきています。
今回は堤人形を作っている「つつみのおひなっこや」さんからご寄贈いただきました、可愛い可愛い便所神と登米市の博物館からお借りした不思議な便所神を展示しています。
堤人形の便所神は女の子と男の子を1体ずつ一緒に祀るのですが、これが手のひらくらいの小さい人形でにっこりしてて可愛いんです!!
頭にも紐飾りでちょこんと結わえてて「これ現代のトイレでも普通に飾れるのでは」と思うくらいです。
また、登米市の博物館からお借りした便所神も変わった姿をしています。これは和紙で出来ていて、男女が裏と表にくっついた状態になっています。
同じ宮城県でも土から作る便所神と和紙で作る便所神があるのは、面白いですよね。

◆見どころその3【怖い?むすっとしてる?カマ神様!!】
火は昔から神聖なものとして様々な信仰を集めてきました。
カマ神様もその一つで、今回お借りしたカマ神様は岩手県南部から宮城県にまたがる旧仙台藩の地域のものです。
今回お借りしたカマ神様は木を彫って作った木製のものと、土を固めて作った土製のものがあります。目や口には貝を使用しているものもあります。
さらに面白いのは、このカマ神様は作った当時のその家の当主の顔をモチーフに作られているんだそうです。そう思うとこの顔も怖さが薄れ、見守ってくれてるんだなと感じることが出来ますね。

◆見どころその4【ほんとは良い神様、ナマハゲ(来訪神)】
皆さんナマハゲと聞くと、どんなイメージですか?
悪い子をこらしめにくる神様?怖い顔で集落を歩き回る神様?
いえいえ、実はナマハゲはとっても良い神様なんです。
ナマハゲやスネカなどは「人間の世界に来てくれる神様」なのですが、この神様は本来小正月をお祝いに来てくれる神様なんです。
お祝いに来てくれた神様は今年の幸福をもたらしてくれるのですが、その時に家になまけものがいると同時に叱ったり、寒い冬に火にあたってばかりいる人にできるヒダコをそいでて諫めてくれる神様でもあるんです。
(ちなみにヒダコは火に当たってる場所に出来るまだらの内出血みたいなもので、皮膚の下に出来るのでこれを剥ぐということはつまり皮ごとごっそりいくということです……結構容赦ないぞ!!)
また、鬼の館からお借りした岩手県大船渡市のスネカという神様は悪い子を実際にさらったりするらしく、背中にはさらってきた子が入ってます。


このナマハゲやスネカのように人間の世界に来てくれる神様、来訪神の信仰は広い地域で行われており、2018年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。

◆おまけ:特別展を楽しむための秘訣!!【『遠野物語』、「遠野物語拾遺」を読破&持参せよ!!】
今回の特別展は「遠野物語と神々」というタイトルです。
タイトル通り、『遠野物語』や「遠野物語拾遺」に実際に登場する神様が今回展示されています。
そこで、1回でもいいので『遠野物語』や「遠野物語拾遺」を読んでおくと「おっ!これはあの話に出てくる神様だな」とか「本当にあったんだ」と感動したり、考えを深めたりすることが出来るかと思います。
「文字を読むのが得意じゃない」「活字が好きじゃない」そんな人もいるとおもいますが、そんな人には『水木しげるの遠野物語』がおすすめです!!
これは『遠野物語』を水木しげる先生が漫画にしたものなので、字よりもずっと読みやすいと思います!(注意すべき点は水木先生の解釈も混じっているので、気になる人は原文も一緒に読むことをおススメします)
また「難しい文章が読めない」「遠野物語って古い言葉で書いてあって読みづらい」そんな人には口語訳された『遠野物語』がおススメです!!口語訳は今の言葉で書かれているのでかなり読みやすくなってます。(難点は読みやすさを重視したため、元の文章より文章の量が多くなることですかね……)
これすらも突破して「長い文章が読めない」そんな方もいるかと思いますが、安心してください!!なんと『遠野物語』&「遠野物語拾遺」にはたった3行(文庫本サイズの本で3行分しかないです)しかないお話もあります!!
というかこの2つは1つ1つのお話がとても短いので、すいすい読めてしまうんです。
なので、寝る前に1話、通勤時間に1話、トイレで1話など、少しの間にさらっとでも読んでみてください。
それでもわからない場面などがありましたら、お気軽に学芸員にお尋ねください。

このほかにも、枕の形をした山の神様、聖徳太子信仰であるオタイシサマ、13人目に数えるサンスケなど、ここに書き切れない資料もたくさん展示しています。
是非期間中に博物館にお越しください!!

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