mark ネコちゃん返してください

いつも遠野市立博物館に来ていただき、誠にありがとうございます。

皆さんに悲しいお知らせがあります。
なんと第2展示室で展示しているネコエジコの中のネコのぬいぐるみが、なくなってしまいました。
職員も博物館の中を探しましたが、見つかりません。
おそらく誰かが、鞄か何かに入れて持ち帰ったようです。
このネコのぬいぐるみはボロボロではありましたが、ネコエジコにネコが入るとこうなるという実際に使用した際の様子を伝えるために入っていたぬいぐるみです。
博物館を訪れた小学生にも人気のネコで、いつも皆さんに撫でられていました。

博物館で展示されているものは勝手に持ち帰っていいものではありません。
当館は過去にも体験用においてあるお手玉やおはじき、展示品である魚の模型までも持ち去られたことがあります。
当館ではハンズオンコーナー(触ってもいい展示)を設け、お客様に実際に触れる機会を作りたいと考えていますが、あまりにもこのようなことが続けばそれも考え直さなければならなくなります。

今回のネコのぬいぐるみや今まで間違って持ち帰ってしまったものなどがあれば、受付などにこっそり返してください。
よろしくお願いします。

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mark 特別展の見どころと楽しみ方を紹介します!!

7月19日(金)から9月23日(月・祝)まで夏の特別展「遠野物語と神々」を開催しています。
今回はその見どころや楽しみ方を少しだけご紹介します!!

◆見どころその1【オシラサマ大集合!!一番古いのはなんと約500年前!!】
今回の展示で最も展示の点数が多いのは、遠野でも有名なオシラサマです。オシラサマがどういう神様かは、是非博物館のカッパアニメ「オシラサマ」をご覧ください。
(または、『遠野物語』および「遠野物語拾遺」に載ってますよ)
今回は博物館に寄贈・寄託されたオシラサマや、他の博物館からお借りしてきたものも展示しています。
その中でも一番古いものは1592年のオシラサマ!!これは遠野地方で採取され最古の紀年銘があるものです。(碧祥寺博物館からお借りしました)
1592年だとまだ関ヶ原の戦いすら起こっておらず、豊臣秀吉がまだ存命の時代ということになります。歴史の流れを感じますね。
ちなみに当館が所蔵しているオシラサマで一番古いものは1594年もの。1枚の布を2人で着ているオシラサマです。
是非、博物館で探してみてください!!

◆見どころその2【めっちゃ可愛い!!便所の神様】
岩手県にはあまりなじみのない便所の神様も展示しています。(県南の方はもしかしたら祀っているかな?)
便所は昔からお産や子授けに関係がある場所として、神様や人形を祀る風習が各地にあります。
宮城県でもその風習がありましたが、現在は祀る家も少なくなってきています。
今回は堤人形を作っている「つつみのおひなっこや」さんからご寄贈いただきました、可愛い可愛い便所神と登米市の博物館からお借りした不思議な便所神を展示しています。
堤人形の便所神は女の子と男の子を1体ずつ一緒に祀るのですが、これが手のひらくらいの小さい人形でにっこりしてて可愛いんです!!
頭にも紐飾りでちょこんと結わえてて「これ現代のトイレでも普通に飾れるのでは」と思うくらいです。
また、登米市の博物館からお借りした便所神も変わった姿をしています。これは和紙で出来ていて、男女が裏と表にくっついた状態になっています。
同じ宮城県でも土から作る便所神と和紙で作る便所神があるのは、面白いですよね。

◆見どころその3【怖い?むすっとしてる?カマ神様!!】
火は昔から神聖なものとして様々な信仰を集めてきました。
カマ神様もその一つで、今回お借りしたカマ神様は岩手県南部から宮城県にまたがる旧仙台藩の地域のものです。
今回お借りしたカマ神様は木を彫って作った木製のものと、土を固めて作った土製のものがあります。目や口には貝を使用しているものもあります。
さらに面白いのは、このカマ神様は作った当時のその家の当主の顔をモチーフに作られているんだそうです。そう思うとこの顔も怖さが薄れ、見守ってくれてるんだなと感じることが出来ますね。

◆見どころその4【ほんとは良い神様、ナマハゲ(来訪神)】
皆さんナマハゲと聞くと、どんなイメージですか?
悪い子をこらしめにくる神様?怖い顔で集落を歩き回る神様?
いえいえ、実はナマハゲはとっても良い神様なんです。
ナマハゲやスネカなどは「人間の世界に来てくれる神様」なのですが、この神様は本来小正月をお祝いに来てくれる神様なんです。
お祝いに来てくれた神様は今年の幸福をもたらしてくれるのですが、その時に家になまけものがいると同時に叱ったり、寒い冬に火にあたってばかりいる人にできるヒダコをそいでて諫めてくれる神様でもあるんです。
(ちなみにヒダコは火に当たってる場所に出来るまだらの内出血みたいなもので、皮膚の下に出来るのでこれを剥ぐということはつまり皮ごとごっそりいくということです……結構容赦ないぞ!!)
また、鬼の館からお借りした岩手県大船渡市のスネカという神様は悪い子を実際にさらったりするらしく、背中にはさらってきた子が入ってます。


このナマハゲやスネカのように人間の世界に来てくれる神様、来訪神の信仰は広い地域で行われており、2018年にはユネスコの無形文化遺産にも登録されました。

◆おまけ:特別展を楽しむための秘訣!!【『遠野物語』、「遠野物語拾遺」を読破&持参せよ!!】
今回の特別展は「遠野物語と神々」というタイトルです。
タイトル通り、『遠野物語』や「遠野物語拾遺」に実際に登場する神様が今回展示されています。
そこで、1回でもいいので『遠野物語』や「遠野物語拾遺」を読んでおくと「おっ!これはあの話に出てくる神様だな」とか「本当にあったんだ」と感動したり、考えを深めたりすることが出来るかと思います。
「文字を読むのが得意じゃない」「活字が好きじゃない」そんな人もいるとおもいますが、そんな人には『水木しげるの遠野物語』がおすすめです!!
これは『遠野物語』を水木しげる先生が漫画にしたものなので、字よりもずっと読みやすいと思います!(注意すべき点は水木先生の解釈も混じっているので、気になる人は原文も一緒に読むことをおススメします)
また「難しい文章が読めない」「遠野物語って古い言葉で書いてあって読みづらい」そんな人には口語訳された『遠野物語』がおススメです!!口語訳は今の言葉で書かれているのでかなり読みやすくなってます。(難点は読みやすさを重視したため、元の文章より文章の量が多くなることですかね……)
これすらも突破して「長い文章が読めない」そんな方もいるかと思いますが、安心してください!!なんと『遠野物語』&「遠野物語拾遺」にはたった3行(文庫本サイズの本で3行分しかないです)しかないお話もあります!!
というかこの2つは1つ1つのお話がとても短いので、すいすい読めてしまうんです。
なので、寝る前に1話、通勤時間に1話、トイレで1話など、少しの間にさらっとでも読んでみてください。
それでもわからない場面などがありましたら、お気軽に学芸員にお尋ねください。

このほかにも、枕の形をした山の神様、聖徳太子信仰であるオタイシサマ、13人目に数えるサンスケなど、ここに書き切れない資料もたくさん展示しています。
是非期間中に博物館にお越しください!!

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mark 夏イベントのお知らせ【博物館へおいでよ】

遠野市立博物館では夏に行う素敵なイベントを企画しています。

第1弾は「遠野物語幻灯機を作ろう!」です。
主に小学生向けの工作会になります。
牛乳パックと懐中電灯を使用して簡易なイラスト投影機を制作します。
自分の描いたイラストがまるで映画のように壁に映し出されますよ。
是非お子さんの夏休みの工作にどうぞ。

日時:8月2日(金)
午前10時~12時
開場:遠野市立図書館1階 視聴覚ホール
講師:当館学芸員
対象:小学生
定員:20名(事前予約)
参加費:無料
申し込み先:※お電話でお申込みください。
遠野市立博物館 ℡:0198-62-2340

第2弾は「ナイトミュージアム」です。
照明を落とした博物館内を見学しながら謎解きもしちゃいます。
謎は博物館に来なければ解けないものばかり、難易度は大人も子どもも楽しめるように難しめの問題と簡単な問題がありますよ!
また当日は特別展「遠野物語と神々」も開催中なのでぜひ一緒にご覧ください。
(チラシには例題をのっけています。これも博物館に来なければ解けませんぞ)

※事前予約不要です。直接博物館へお越しください。
日時:8月9日(金)
午後6時~7時
会場:遠野市立博物館
参加費:無料

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mark 学芸員ってこんなことしてるよ

皆さんは博物館で働く学芸員という職業をご存知でしょうか。

・学芸員の仕事って博物館や美術館で解説するアレでしょ?
・なんかよくわかんないけど何でも知ってるんでしょ?
・古いものやよく分からないものを集めたりしてるんでしょ?

皆さんのイメージとしてはこんな感じだと思います。
今回はそんな仕事内容や今行っている仕事についてちょっとご紹介します。

学芸員の仕事内容はざっくり話すと研究・調査、収集・展示普及(教育普及)・保存・管理・その他…という感じです。
実はこのその他の部分に、例えば天然記念物(動物とか植物)が死んだり枯れそうだから死体を処理したり樹木医さんを呼んだり、管理している施設にハチの巣が出来たから退治しにいったり、草が生えてきたから草刈りをしたり、特別展に向けてポスターを300枚を折る内職をしたりしています。(しかも遠野市立博物館は市が管理しているものなので、博物館の仕事だけではなく市役所のお仕事もプラスされます。ひえ)

もちろん調査や収集も行っており、市民の方から情報をもらって調査に行く、なんてこともしています。文献や古文書の記述はもちろん重要ですが、今を生きている方から聞けるお話はなんといっても貴重です。
学芸員はなんでも知っている、という風に思われますが私たちが自分で調べて知識を得るには限界があります。
(実は私たちも知らないことは主に一生懸命本を読んで調べています。博物館で所蔵している古文書などからも知識を得ることが出来ますが、とりあえず最初は今ある本を片っ端から読みます。)
特に人の生活や文化や言葉などを残す民俗学ではなおさらです。
昔から住んでいる家や大切にしているモノがある、ずっと続いている行事や風習を今も行っている、昔はこんなことがあったなあと世間話をする……実は私たち以上にその土地で暮らす方々のほうが「学芸員」に近い存在なんですねえ。

そして今現在、博物館では夏の特別展に向けて準備の真っ最中です。
当館は夏と冬に大きな特別展を開催しているので、今の時期非常に忙しいです。やばいです。
まずテーマを決め、展示する資料を決め、展示方法を決め、資料を借りる場合はどこの博物館に借りるか決め、実際に資料を見るために出張に行き、その博物館と交渉・相談し、その間に特別展のチラシ・ポスターのデザインや載せる情報を決め、また戻って資料を借りに行く日程を決めつつ必要ならば美術品専用輸送車の手配をし、さらにその間に発行する特別展の本の制作に取りかかります。ちなみにこの間にチラシやポスターも出来上がってくるので全国にばらまいたり、特別展略して特展以外のイベントを計画したり、
他所の課のお手伝いに駆り出されたりします。

ね、すごいでしょ。

ちなみに当館では博物館を担当する職員は全部で3人しかいないので、3人で一生懸命ぐるぐる仕事をします。
現在博物館の職員は全国的に減少傾向にあります。
(きっと、大した事してないから少ない人数でもどうにかできるだろ?とか思ってる方がどっかにいるんでしょうね。)
さらに学芸員は年齢を重ねてからも活躍できる仕事なので、若い学芸員が育ちにくいという点もあります。

そんなこんなで今は夏の特別展の準備中です。
今年のテーマは「遠野の神様」
普段、個人の家で祀られている遠野物語に出てくる神様も展示しますので、この機会にぜひご覧ください!!

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mark 「えほん遠野物語」原画展、行くっきゃない!!

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先週の4月19日(金)から「えほん遠野物語」原画展を開催しています。
京極夏彦さんが文章を書いた『えほん遠野物語』第2期の刊行を記念して、絵本の原画を展示します。
「おいぬさま」「おしらさま」「ごんげさま」「でんでらの」の4冊の原画32点が展示されます。
(4人の画家の原画が8点ずつ展示されます。)

原画のほかには、当館が所蔵している京極夏彦さんのサイン色紙も一緒に展示しています!!
京極さんのファンの方はぜひ一度ご覧ください!!
※今回の展示は全面撮影禁止になっています。ごめんね(´・ω・`)

紙に描いたものやベニヤ板に描いたものもあり、見ていて楽しい展示になっていますよ。
描かれた話や、使われた画材なんかを予想しながら見るのも面白いですよね!

博物館は天気に関係なく見学できるので、是非ゴールデンウイーク中にお子さんやお孫さんとご来館ください!!

(小原)

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