mark 平成26年度遠野学会 報告


日時:平成27年1月17日(土) 午後1時30分~午後4時 場所:遠野市立図書館 視聴覚ホール 発表内容: (1)「金平糖の角の形成について」 遠野高校 理科研究部 (2)「ででっぽだより」  ででっぽ農人 瀬戸和弘氏 (3)「遠野のわさび生産の歴史」  宮守わさび生産者協議会会長 佐藤昭悦氏 (4)「重要文化財千葉家の現在・過去・未来」  遠野文化研究センター学芸員 黒田篤史 報告:  1月17日(土)に平成26年度遠野学会を開催しました。遠野学会とは遠野の文化について調査・研究及びその活動等に携わっている団体、個人の方々に、その成果や業績を発表・紹介していただき、遠野市民の学習の場とし、あわせて遠野における文化活動等の発展・継承を図る会です。  遠野高校理科研究部は昨年度に引き続き金平糖の角の形成の過程を調べた研究成果を発表しました。昨年度の研究で得られた課題として、金平糖を均等な大きさで作ることが挙げられたため、今回は湿度を低くし機械を使ってフライパンの角度や回転数を固定しました。その結果、湿度が高く手作業で作った昨年度の実験よりも金平糖の大きさを均一に作ることが出来ました。その考察として「フライパンの角度と回転数を一定にしたことで金平糖とシロップの接触面が安定したためと考えられる」と説明しました。また「今後は角の形成に適した環境を見つけたい」とさらなる研究への思いも語りました。

研究成果を披露する遠野高校の理科研究部

 遠野で自然農に取り組んでいる瀬戸和弘氏は神奈川県横浜市出身で平成16年(2004)に遠野に移住して農業を始めました。自然農とは「持ち込まず・持ち出さず、田畑の草・虫・小動物を敵にしない、耕さない、土を裸にしない」という原則のもとで作物を育てる方法です。初めての農業なので作物がうまく育たず、原因を調べて少しずつ改善し収穫量を増やしていった事など、遠野に来て経験した農業の難しさや大切なことを語りました。

日頃の活動を発表する瀬戸和弘さん

 宮守わさび生産者協議会会長の佐藤昭悦氏は、実物のわさびを見せながら、練りわさびの原料である西洋わさびと日本原産の本わさびの違いや遠野のわさび栽培の歴史を説明しました。宮守のわさび栽培は、静岡のわさび田を参考にして「畳石式わさび田」をつくり、寒さ対策としてその上にビニールハウスで覆うという全国でも珍しい方法を採っている、などの地域による栽培の特徴も紹介しました。

   

 遠野文化研究センター学芸員の黒田篤史氏は、嘉永7年に記された旅行記『三閉伊日記』の遠野の絵地図に千葉家の曲がり家が描かれていることを紹介し、他の家屋と比べて大きく描かれていること、現在とは石垣の形が違っていることなど注目すべき点を挙げました。  また、千葉家資料にあった稲荷神社の祭礼と考えられている写真について、「写っている人物や鳥居の柱に彫られた人物名から、明治頃の写真と推定出来る。また今回新たに見つかった祭りのポスターから鳥居が奉納された際に行われた祭りに関係のある写真と思われる」などこれまでの調査で判明したことを発表しました。 また地域の人達によって、「重文千葉家の活用を考える会」が設立され、見学会や活用について考える勉強会を開いています。現在たくさんの人達の意見を取り入れるため会員募集中です。

   

 主催者である遠野文化研究センター運営委員会の小井口有委員長は「研究発表というよりも実践に基づいた発表だったのでわかりやすいお話を聞くことが出来た」と講評しました。

カテゴリー 市民講座