mark 「佐々木喜善没80周年記念講座」報告


日時:2013年9月28日(土)9:30~11:30
場所:遠野市立博物館1階 視聴覚ホール
内容:佐々木喜善没80周年記念講座「ザシキワラシ発見 佐々木喜善と宮沢賢
   治の出会い」(講師:遠野文化研究センター調査研究課 前川さおり)
   博物館特別展・とおの物語の館ガイドツアー

 佐々木喜善の没後80年を記念して、ザシキワラシを通じた喜善と宮沢賢治の交流をテーマとした講座を開催しました。
 宮沢賢治は1922(大正11)年筆記とされている『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』という作品でザシキワラシが人間の子供を気絶させたとして裁判を行う場面を描きました。その文中に「アツレキ」という年号がでてきますが、これは喜善の実家「厚楽(あつらく)」からきているのではないかといわれています。さらに賢治は1926(大正15)年、雑誌『月曜』に「ざしき童子のはなし」を掲載します。これを見た喜善は、「これは私達のやうに民俗学らしい詮議ではなく、もう一歩深く進み出た詩の領分のものであった」と高く評価し、再録を依頼しています。これに対し賢治は、「あれでよろしければどうぞどうなりとお使ひください(中略)この機会を以てはじめて透明な尊敬を送りあげます」という書簡を喜善に宛てています。
 かつては「家」の没落の予兆として恐れられる一面もあったザシキワラシですが、最近では県内各地にあるザシキワラシゆかりの宿が注目され、マンガ、アニメ、ドラマにも取り上げられるようになったことから、現代では「会えれば幸運、御利益がある」という感覚による逆転現象が起こっているという結びで講座は終了しました。

講座の模様です

 講座終了後には、現在遠野市立博物館で開催されている特別展示「佐々木喜善と宮沢賢治」を、博物館の学芸員による案内で見学しました。この展示では、喜善の生涯を遠野物語の原本をはじめとする資料で追い、喜善の昔話に対する想い、そして賢治との出会いと交流を知る事ができます。参加した方々は喜善が愛用していた品を関心をもって見ていました。

喜善ゆかりの品々があります


みなさん熱心に聞き入っています

 最後に、とおの物語の館に向かい、ザシキワラシと孫左衛門の没落の話の映像を視聴しました。展示の中には、」昔話のモニュメントに触れるとその話にまつわる影が投影されるものもあり、参加者の方々は楽しんでいました。

台の上のモニュメントに触れると影が出てきます


 博物館特別展示は10月20日(日)まで開催しておりますので、どうぞ足を運んでみてください。

カテゴリー 市民講座