mark 「やさしい遠野の歴史と伝説」 第四回<近代篇>報告


日時:平成25年3月9日(土) 10:00~11:30
場所:遠野文化研究センター 大会議室
内容:「遠野の電気と鉄道のはじまり」
    川合正裕(遠野文化研究センター 調査研究課 学芸調査補助員)
報告
 土曜講座「やさしい遠野の歴史と伝説」今年度の最終回は近代篇です。

 明治維新以後、遠野では様々な開発が進められ、それに伴い人々の生活や生業が変化していきました。
 明治43年(1910)には、遠野水力電気株式会社が設立し、その3年後に遠野の町に電気が通りました。当時照明に使われていた石油ランプよりも安全・経済的・そして何よりも明るいということで、女性や子どもが夜も安心して外出できるようになりました。
 しかし、電気の需要が高まるにつれ、郊外への供給が追い付かなくなり、地元住民が中心となって近隣の村々に発電所がいくつか建造されました。『遠野物語』の話者として知られる佐々木喜善も村会議員として土淵村の水力発電事業に大きく関わっていたそうです。
 明治44年(1911)には岩手軽便鉄道株式会社が創立し、その4年後に花巻―遠野間が開通しました。速力は時速12㎞前後(諸説あり)、運賃は国鉄の2倍でしたが、それまで1日を要した花巻―遠野間が、3時間で移動できるようになりました。
 やがて自動車も普及し始め、人や物が短時間かつ大量に移動・輸送できるようになりました。そのため駄賃付け・荷馬車といった生業が減少していくと共に、宿場町であり、交易の中継地であった遠野の役割が徐々に変化していきました。
 受講者の中には当時の生活を体験した方もおり、遠野に電気が普及し始めた頃や、軽便鉄道が通っていた頃の様子を知ることができました。今後も、参加してくださった皆様と共に遠野の歴史や文化について学び考える機会を増やしていきたいと思います。

カテゴリー 市民講座