mark 【伝承園の土間三和土工法】

 遠野観光の定番スポット・伝承園で土間三和土が行われました。これは足元が雨水等で崩れないよう踏み固めるための作業で、コンクリート開発以前は一般的に行われていました。その工程をざっくり紹介します。

1
まず土や石灰等を練って、

2
均して上からトントンと搗いていきます。

3
金槌で鉄板を叩き、平らに固めます。

4
窪み発見!

5
仕上げに持ち手を付けた板木で表面を叩きます。
この繰り返しです。
 

6

 完成した部分は急激な乾燥を防ぐために菰(こも)を掛けます。乾燥した白い箇所と、叩いたばかりの黒い部分。違いがくっきりしていますね。黒い部分は科学反応で発熱しており、触るとほんのり温かいのです。菰を被って寝転がると気持ちいいかも?

 
 紹介した場所は伝承園に入場すればいつでもご覧いただけます。皆さんもリニューアルした土間を見に、いざ伝承園へ!

カテゴリー その他

mark 博物館実習お疲れさまでした!

今年も8月に遠野市立博物館では学芸員資格取得を目指す方たちのために、博物館実習を行いました。期間は8月21日(月)から25日まで(金)までの1週間の実習でした。
去年は大学の関係で実習が伸びたり、就活の関係で人数がまちまちの変則的な実習でしたが、今年は6人が1週間がっつり行った実習でした。

初日は実際の資料を使い、資料の取り扱い方を勉強します。調書(他の博物館などから資料を借りる際に、双方で確認しながら資料をチェックする作業)を書き込む実習でした。

学芸員日記④[1]
今年の実習生は慎重な学生さんが多く、ゆっくり時間をかけて調書を取っていましたが、実際の借用の際には限られた時間の中で、借りる全ての資料の調書を取らねばなりませんので、時間との勝負になります。常日頃から物を見る際に全体を見て、ポイント箇所を絞る目を養うことが大切です。

学芸員日記③[1]

また2日目は重要文化財「千葉家」の家財道具整理を実習してもらいました。
現在千葉家は修理中で内部を見ることは出来ませんが、千葉家の中にあった家財道具は現在整理作業の真っ最中です。実習生達は家財道具の手入れから実測まで一通りの作業をこなしていきます。(その際、大きな味噌樽の中に鼠の骨がびっしり入っていたらしいですが、手入れされていない資料には、虫の死骸やカビ、汚れは付きものです……。ひええ)

学芸員日記⑤[1]

(これがその鼠の骨だー!!)

資料の整理作業はどこの博物館でも、やり方は違えど必ず行われる作業になります。ここで経験したことが活かされたのか、4日目の午後に行われた博物館の資料整理では皆スムーズに行うことが出来ていました。

3日目は埋蔵文化財を取り扱う実習を行いました。遠野市立博物館の事務所には埋蔵文化財担当の職員もいるので、民俗以外の実習も行うことが出来ます。ここでは拓本(土器に専用の和紙を押し付け、その上から墨をあて形や模様を写し取る作業です。ここで取られた拓本は遺跡発掘などをした際の報告書に使われます)や注記(土器や土器片に小さな字でどこで採取したか、いつ採取したかなどの情報を書き込む作業です)を行い、さらに最近積極的に行っている教育普及活動である勾玉作りを体験しました。拓本や注記は一見簡単そうに見える作業ですが、そこにも良し悪しがあり、なおかつこれもスピード勝負なので実習生は真剣に取り組んでいました。

学芸員日記①[1]

4日目はきっと実習生が一番楽しみにしていたであろう、刀剣の取り扱い実習です。一通り講師の先生にやり方を教えてもらい、いざ実践!刀剣は一歩間違えればすぐに傷がついてしまいますし、手や指などは簡単に切れてしまうほど取扱いに注意が必要な資料です。
実習生はおそるおそる手入れをしていきます。
(初めて刀剣を手入れするのであれば、打ち刀くらいの長さが重すぎず軽すぎず、刃渡りも長くないのでやりやすいのですが、実習生は皆太刀を選んでいました)
刀剣の手入れに限らず、博物館の資料を取り扱う際には集中力と根気、さらには体力と腕力もあったほうがいいですね。(特に民俗資料は大きく、重い物も多いです)

学芸員日記②[1]

 

最終日には実習生に特別展を企画してもらいました。博物館では当然特別展を行いますので、企画書を作り、何が必要か、どのような日程で行うかなど計画することも必要になってきます。
今年の実習生は少々オリジナリティに欠けた企画(過去に遠野市立博物館で行った特別展と似たようなものを企画してしまった実習生もいました。他館や自分の博物館でどのような企画展を過去・現在行っているか調べることも重要なポイントです)でしたが、なかなか面白い所に焦点をあてていました。

今回は5日間ぎっしり行いましたのでいつもより短く感じた実習期間ですが、毎回実習を行う度に学芸員も反省点が出ます。今回の反省を来年に活かしつつ、遠野市立博物館では実習を行っていきたいと思います。
実習生の皆さん、5日間本当にお疲れ様でした!!

(小原)

 

 

カテゴリー その他, 博物館

mark 【田植えをしました】

  遠野在住の知人が管理する田んぼで人生初の手植えを体験しました。当日は、あいにくの曇り空で風も冷たい日でしたが、私は素手・素足で挑戦しました。
苗を片手にいざ田んぼに足を踏み入れると・・・な、なんだこの素敵な感触は!!適度に水を含みぬったりと重たくなった泥が私の足に纏わりつくではありませんか!!しかもほんのり温かい・・・。
田植枠という木製の農具を転がして印をつけ、それに沿って植えていくのですが、いつの間にか植える間隔がずれてしまったり、泥に足を取られて転びそうになったりと楽しいながらも難しい作業でした。機械がない時代は全てこうして植えていたのですね。自然の恵みと農家の方々に感謝してご飯を食べたいと改めて思いました。

田植え写真① (1)  田植え写真②

 

カテゴリー その他

mark 特別休館日のお仕事

あけましておめでとうございます。

本年も遠野文化研究センターをよろしくお願いします。

 

今回の学芸員日記は図書館・博物館の特別休館日の業務についてです。

図書館と博物館には11月24日から30日まで特別休館日があります。(博物館は1月28日~30日も資料特別整理日です)

博物館ではマルチスクリーンやタッチパネルなど主に機器の点検を行っております。さらに展示されている民具の掃除も行います。木製の民具は渇き過ぎると割れてヒビが入ってしまい、湿気が多すぎてもカビが生えてしまったりするので管理が大変な資料です。

また図書館ではこの休館日に職員全員が総動員して蔵書の点検を行います。学芸1

(点検のために積まれた本たち)学芸3

図書館外の施設や収蔵庫にある約17万冊の本の点検を7~8人でひたすら機械で本のバーコードを読み取っていきます。

また季節やテーマを決めたコーナーも製作していきます。

(クリスマスツリーを組み立てる職員)学芸2

 

毎年この時期の図書館職員はとても忙しく、それでも一週間できちんと点検を終える仕事の速さに感心してしまいます。

特別休館日期間はせっかく来て下さったお客様にご迷惑をかけてしまいますが、裏ではこんなに頑張っている職員がいるという事も心の片隅にちょこんと置いておいて下されば嬉しいなあ。

(小原)

カテゴリー その他

mark 〽ほ、ほ、ほ~たるこい

 七月の初頭に、宮守町の知る人ぞ知る蛍スポットに行ってきました。私はこれまで、蛍を間近で見たことがなかったので、自然豊かな遠野に来たからには蛍を見ねばなるまいと意気込んでいました。

 日が暮れると、山沿いの小川に一つ、また一つと蛍火が灯り始め、暗くなるにつれその数を増していき、まるで異世界に迷い込んだようでした。しかも割と近くまで飛んできてくれるのですね。サービス精神旺盛でした。

 いくつか蛍の出るポイントを回ったのですが、飛び方がのんびりであったり、せっかちであったりと場所によって蛍の個性があるのだなあと感じます。比較的街に近いところの方が穏やかに飛んでいる印象を受けました。そういうタイプは私でも捕まえることができ、すくった手をそっと覗くと蛍色の手のひらにそのシルエットが浮かび上がりました。小さい体でよくあれほど煌々と光っているものです。

 最近では、蛍が昆虫であることを知らない人もいるそうですが、暗闇をゆるゆる漂っている様を眺めていると、確かにこの世のものではないようにも感じてしまいますね…人魂とか…。これだけ飛んでいれば一つくらい混ざっていてもわかりませんねえ。

 数年前は蛍の当たり年で、川の流れに沿って乱舞していて、まるで天の川のようだったと地元の人が語ってくれました。ぜひ見てみたい!来年は今年以上にたくさんの蛍達に出会えることを願っています。

ちび蛍

宮守町某所の蛍。このあとすぐに飛び去りました。(撮影:佐藤)

 

 

カテゴリー その他