mark ニセアカシア【和名:ハリエンジュ、方言名:アカシア】

皆さんがアカシアと呼んでいるのが帰化植物のニセアカシアです。北米原産で日本には明治6年(1873)に渡来し、主に街路樹や砂防・土止め用の植栽として用いられてきました。成長が早く痩せた土地でもよく育つことから河川敷などで生育範囲を拡大し、本来の植生を変えてしまうことなどから、近年では日本の侵略的外来種ワースト100に選定されるなど問題視されています。  「この花てんぷらにして食べるとおいしいよ」とある人に教えられ、初めて食べたのはいつのことだったでしょうか。甘い花のかおりとサクサクした食感が忘れられず、毎年この花が咲くのを楽しみにしています。  

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mark ミヤマイラクサ【方言名:アイコ、アイッコ】

シドケやウドと一緒に生えてくるのがミヤマイラクサ。遠野ではアイコ、アイッコと言って親しまれています。若いうちは茎が山菜になりますが、茎に細いトゲがあるため収穫には手袋が必需品です。このトゲも茹でると気にならなくなります。 茹でて皮をむき、お浸しや辛し和え、マヨネーズで食べてもおいしく頂けます。 昔は秋遅く皮を採集して麻の代用の繊維として利用しました。繊維を川に晒して織ったアイコの着物はアイコ織りと呼ばれて、丈夫なため作業着として重宝したそうです。

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mark タラノキ【方言名:キウド、タラッポ(新芽)】

最近「今年は貞任のミズバショウが咲かないがどうしてか?」という問い合わせがありました。その方によると葉は既に大きくなってきているとのこと。ミズバショウの花(※1)は、雪が解けるとすぐ咲きだすので、花の時期が既に終わったのではと思い、いつ咲くかと気になって何度も通っているとのことでした。 原因を探るため、貞任のミズバショウ群生地を訪ねると、無残にもミズバショウの葉が根元から折れ散らばっていました。よく見るとニホンジカの足跡があちこちにあり、葉の茎の部分だけを食べた痕が見られました。雪解けとともに咲き出したミズバショウの花を、ニホンジカが食べてしまったものと思われます。後で同僚が調べたところ、尾瀬でも同様の被害が広がっているとのことです。 食べ物の少なくなる冬期間、ニホンジカは木の芽や皮なども食べます。我が家のイチイの生垣は、一冬の間にきれいに剪定されてしまいました。 山菜のタラッポ(タラノキの芽)を求めて、いつもの山に入ったところタラノキ(※2)の皮もニホンジカに食べられ、新芽が出ていない木が多くありました。あの鋭いトゲを持つタラノキの皮を食べてしまうなんて、たいしたものです。 ※1 花に見えるが本当は葉が変形したもので仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれて    います。花はその中心にある円柱状の、小さな花がたくさん集まったもので    す。 ※2 方言では、タラの芽がウドに似ていることから、キウドと呼ぶそうです。       ミズバショウ        ニホンジカに食べられたイチイの生垣      ニホンジカに食べられたタラノキ    タラッポ(タラノキの新芽)       タラッポの天ぷら

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mark モミジガサ【方言名:シドケ、スドケ】

今年は「山が遅い」という言葉を良く耳にします。山菜の生育が遅いということです。とは言っても、いつもならゴールデンウィーク頃が満開になる桜は、少し早めに見頃を迎えましたが。 遠野の山菜の王様といえばモミジガサ。葉の形が「もみじ」に似ていることから名付けられたそうです。方言ではシドケと呼ばれ、産直などでもこの名前で売られています。語源は「萎(しお)れる」から来たもので、採集するとすぐ萎れるからとのこと。ちなみに昔の人は「萎れる」を「シドケル」とも言ったそうです。 シドケは半日陰の若干湿り気のある場所に好んで生えています。沢の下流で何株か見つかると、その上流で群落が見つかることが良くあります。上流から種が運ばれて来るからでしょうか。 毎年シドケを採集する場所に行って見ると、今年はやっと芽を出したばかり。1週間から10日ばかり生育が遅い気がします。やや大きくなったシドケを少し頂き、山を後にしました。 シドケ 大き目のものを頂きました シドケのお浸し

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mark ニリンソウ【方言名:トド】

コブシやウメ、サクラの花も終わり、ナシやリンゴ、モモなどの花が咲いています。林床に目をやるとフクジュソウやカタクリなどが咲き終わり、ニリンソウやエゾエンゴサクなどが咲き乱れています。 春先に可憐な花をつけ、夏には枯れて次の春を待つ花は、総称してスプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれています。 ニリンソウは遠野の方言で「トド」と言いますが、トドは「ツツドリ」と言う鳥の方言で、この鳥が鳴くころが食べごろだ、と言うことです。 山菜図鑑などで良く紹介されていますが、私はまだ食べたことがありません。 ニリンソウ ニリンソウ群落 エゾエンゴサク

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