mark タラノキ【方言名:キウド、タラッポ(新芽)】


最近「今年は貞任のミズバショウが咲かないがどうしてか?」という問い合わせがありました。その方によると葉は既に大きくなってきているとのこと。ミズバショウの花(※1)は、雪が解けるとすぐ咲きだすので、花の時期が既に終わったのではと思い、いつ咲くかと気になって何度も通っているとのことでした。 原因を探るため、貞任のミズバショウ群生地を訪ねると、無残にもミズバショウの葉が根元から折れ散らばっていました。よく見るとニホンジカの足跡があちこちにあり、葉の茎の部分だけを食べた痕が見られました。雪解けとともに咲き出したミズバショウの花を、ニホンジカが食べてしまったものと思われます。後で同僚が調べたところ、尾瀬でも同様の被害が広がっているとのことです。 食べ物の少なくなる冬期間、ニホンジカは木の芽や皮なども食べます。我が家のイチイの生垣は、一冬の間にきれいに剪定されてしまいました。 山菜のタラッポ(タラノキの芽)を求めて、いつもの山に入ったところタラノキ(※2)の皮もニホンジカに食べられ、新芽が出ていない木が多くありました。あの鋭いトゲを持つタラノキの皮を食べてしまうなんて、たいしたものです。 ※1 花に見えるが本当は葉が変形したもので仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれて    います。花はその中心にある円柱状の、小さな花がたくさん集まったもので    す。 ※2 方言では、タラの芽がウドに似ていることから、キウドと呼ぶそうです。       ミズバショウ        ニホンジカに食べられたイチイの生垣      ニホンジカに食べられたタラノキ    タラッポ(タラノキの新芽)       タラッポの天ぷら

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